webマーケティングの基本

Webマーケティングの基本

Webは便利な道具ですが、Webマーケディングを成功させるにはその特徴をおさえた上で、自分のビジネスに合った形で取り入れる必要があります。

そこで…

・そもそもWebマーケティングで出来ること(実現しやすいこと)
・Webでは難しいこと(困難なこと)

を中心に、経営者が理解しておかなければならないWebマーケティングを成功させる秘訣をお伝えします。

・これからWebマーケティングに取り組んでいきたい
・すでにWebマーケティングに取り組んでいるけど、うまくいっていない

という経営者の方はぜひ最後までご覧ください。

見込み客がWebをどのように使っているか把握する

あなたがWebマーケティングで成功するためには「見込み客がWebと普段どのように関わっているのか」を知った上で、それに応じた取り組みを行う必要があります。

具体的には、

・あなたの商品が解決する問題について、見込み客はGoogleやYahooで検索するのか?するならどんなキーワードで調べるのか?
・SNSはやるのか?やるなら何をどのように使っているのか?
・どんなWebサービスやポータルサイトを利用しているか?
・YouTubeなどの動画サイトは利用するのか?
・ネットで買い物をするのか?

といったことです。

「これからは動画マーケティングだ!」といってYouTubeに動画をアップしても、あなたの見込み客がYouTubeを見ていなかったら何も起こりません。

一生懸命動画をアップし続けているのに、再生回数がずっと一桁の集客コンサルタントの方もいます…

Webマーケティングなんかやめて、その動画をDVDにして配った方が効果的かもしれません。

SNSにしても、Facebook、Twitter、Instagramではユーザー層や使い方が全く違います。

時間や労力、お金を無駄にしないためにも、必ず見込み客がWebをどのように使っているのかをリサーチしてから、Webマーケティングに取り組みましょう。

ただ、Webマーケティングは短期間に小規模でテストができることが多いので、とりあえずやってみるというのも一つの手ではあります。(どんなに調べてもやってみるまではわかりません)

情報発信力を活かして「レバレッジ」を効かせる

Webを活用するメリットの代表格が「レバレッジ」です。

その解説をするために、まずWebを活用した情報発信の特長を整理します。

物理的な距離を無視できる

インターネットを使うので、これは言うまでもありませんね。

一瞬で相手とつながる、相手に届く

距離に関係なくほぼ一瞬で世界中の人に情報を届けられます。

コストがかからない

Webサイトに何かを掲載するのも、SNSでメッセージを送るのも、YouTubeに動画を公開するのも全て無料です。

豊富な形式(文字、音声、動画、ライブ配信など)

目的に合わせて色々な情報発信のスタイルがとれます。

無限のキャンバス

文章なら文字数、動画や音声ならその長さの制限を気にすることなく情報を発信することができます。
(何かのサービスを使う場合はそのサービスで制限されることはあります)

これらの特長によって、Webマーケティングでは「レバレッジ」を効かせることができ、たとえ小さな会社や個人であっても、オフラインの世界では考えられないような大きな成果を出すことができます。

その代表例が、インフルエンサーマーケティングと呼ばれるものです。

SNSで何十万人、何百万人とつながっている人が何か1つの情報を発信すると、それが一瞬で世界中にいる何百万人にコストゼロで伝わります。自分が何人とつながっていようが、やることは同じです。

厳密にはWebマーケティングではありませんが、メルマガによる情報発信も同じで、送る側はメール1通送るだけ。読者が一人でも10万人でも手間やコストは同じです。

このように、Webマーケティングではつながりが多ければ多いほど、情報発信の威力が増します

これがWebマーケティングの「レバレッジ」の力です。

オフラインの世界だと、ダイレクトメールなら印刷、郵送物、郵送費などのコストがかかります。数に比例してコストも増えます。時間もかかるので、一日に何種類も送るわけにはいきません。何百万通も送って失敗したら何千万円、何億円レベルの大損害です。

Webの世界では、他にも色々な形でレバレッジが効きます。

情報をWebサイトやYouTubeなどのWebサービス上で一度公開してしまえば、世界中の人が好きな時にいつでも見られる状態になります。つまり、情報が資産となって蓄積されるということです。情報を複製する必要はなく、1つの情報が制限なく閲覧されます

また、ライブ配信では、一度に数千人以上の人とリアルタイムでつながることができます。地方のキャバクラの女の子がライブ配信で男性とおしゃべりして稼いでいるような例もあります。

SNSやWebサービス上で多くの見込み客とつながりを持つこと

これが、Webマーケティング成功の秘訣のひとつです。

最新のテクノロジーを駆使して見込み客をピンポイントで狙う

「こんな人に広告を出せたら…」

と思ったことはありませんか?

例えば…

・自分の商品にお金を払う意思がある人(積極的に探しているから簡単に買ってくれそう…)
・以前、自分の商品に興味を持ってくれたけど結局見送った人(今もう一度アタックすれば買ってくれるかも…)
・競合の商品に興味を持っている人(自分の商品にも興味を持ってくれるかも…)
・今のお得意様と同じような人(似てる人なら同じようにお得意様になるかも…)

こんな人にアプローチできたら、高い確率で買ってもらえそうですね。

そう、こういった“超見込みの高い人”に誰でも簡単に広告を出せるのがWebマーケティングの大きな利点です。

Web上の行動は筒抜け

今、Webの世界はGoogleとSNSに完全に支配されています。

・ネットで検索
(YahooやiPhone(Safari)も中身はGoogle)
・YouTubeを観る(Googleが買収)
・LINEでトーク
・Twitterでつぶやく
・Facebookで色んな人と交流する
・Instagramに写真を投稿する(Facebook社のサービス)

スマホを持つ人なら誰もが一つぐらいはやっているであろうこれらの行動によって、あなたの普段の行動や趣味、関心は全てサービス提供会社に握られています。

サービス提供会社はこの情報を使って、広告主が広告を出したい人の特徴をピンポイントで指定して広告を見せられるサービスを提供しています。

ネットで何かを検索すると、それに関連する商品の広告が表示されるのはそのためです。

・30日以内に自分のWebサイトを訪れた人
・自分の手元にあるお客さんリストと同じような属性、趣味、関心を持った人
・〇〇エリアをよく訪れる人

などなど、

「こんなこともできるの?」

と、聞いたら驚くような機能が日々追加されています。

『広告運用』という仕事が誕生

ただ、使いこなすには難解なカタカナ用語で埋め尽くされた広告出稿マニュアルを読んだり、自分のWebサイトに”謎の文字列”を埋め込んだりする必要があります。

チラシを印刷して新聞折り込みをする、のようにはいきません。パソコンは苦手…という人にはまず無理でしょう。

そこでWeb上に広告を「出す」ことだけを仕事にする人たちが現れました。広告運用会社と呼ばれる人たちです。

Web上に広告を出したかったら、

「こんな人に広告を出したいです」

と言えば、代わりにやってくれるはずです。

「なんだ、それなら楽勝ですね」

となればいいのですが、もちろんそんなに簡単な話ではありません。

Web広告は競合だらけ

Web広告を出そうと思ったら、最速で2~3時間もあれば出せてしまいます。

しかも、小学生のお小遣いで払えるような金額で…

試しにあなたの商品やサービス名をネットで検索してみてください。検索結果の最初のいくつかは「広告」という印が付いているはずです。

そして、スマホやパソコンを使っている間に画面のどこかにあなたの競合の商品やサービスの広告が表示されるはずです。

これがWeb広告の世界です。

すでに競合でひしめき合っている広告枠に乗り込んでいかなければならないのです。

では、Webマーケティングを成功させるには、このWeb広告をどのように活用すればいいのでしょうか?

エジソンが生きていたら天才Webマーケッターになっていた

ちょっと考えてみてください…

あなたは美容院を経営していて、休眠顧客の掘り起こしのためにダイレクトメールを送ることにしました。

顧客リストには5年間ほったらかしだった500人の住所が。そこへ高級感のある白い封筒に挨拶状と期間限定の特別クーポンを同封して送ってみました。

そして1週間後…

予約は一件もありませんでした。

さらに1週間後…

やっぱり予約は入りません…

結局、1ヶ月経ってもダイレクトメールを送った500人からの予約はありませんでした。

さて、あなたならこのあとどうしますか…?

どうしてお問い合わせが来ないのか?

ダイレクトメールで反応が取れない原因は色々考えられます。例えば…

①そもそも封筒が家まで届いていない
②家には届いたが本人の手に渡らず、どこかに埋れてしまった
③本人に届いたが、開封されずに捨てられてしまった
④本人に届き、開封しようと思ったが後回しにされ、そのまま忘れられてしまった
⑤開封したが興味が無かったので何もしなかった
⑥電話をしようとしたが、営業時間外だったので明日にしようと思い、そのまま忘れてしまった

ちょっと考えただけでも、これだけの可能性があります。

しかし、どの原因で問い合わせがなかったのかを知る術はありません

①~⑥のどこでつまづいたのかが解らなければ、改善は運任せ。ギャンブルになってしまいます。

「計測」なくして成功はできない

Webの世界では、オフラインの世界では把握するのが難しい情報をいとも簡単に収集することができます。

Googleがインターネット上で様々なデータを収集しており、Webサイトの所有者や広告主にその情報を公開しているからです。

また、マーケティング活動を改善するために有益な情報を収集できるWebサービスやソフトも充実しています。

私が一番感動したのは「ヒートマップ」です。

ヒートマップというのは、Webサイトのアクセス解析ツールの一つで、

・Webページの文章がどこまで読まれたか
・どの部分がじっくり読まれたか
・Webページのどこがクリックされたか

など、Webページの閲覧者の動きが数値でわかるものです。

ダイレクトメールのような紙媒体では、文章がどこまで読まれたか、どの部分がじっくり読まれたか分からないので改善が難しいです。

しかし、Webページならヒートマップの情報をもとに改善を繰り返すことで、最初は反応が無かったとしても、効果の高いWebページに仕上げていくことができるのです。

他にも…

・Webサイトを訪れた人は、どのようなキーワードでネット検索したのか?
・どのページをどのような順番で見て、それぞれのページでどのくらいの時間滞在したのか?
・動画を最後まで見た人はどのくらいいるのか?途中で観るのをやめた人はどこでやめたのか?

など、改善に有益な様々な情報が簡単にわかります。しかもそのほとんどが無料で。

カイゼン!カイゼン!カイゼン!

GoogleやSNSを活用したWeb広告なら100人に見せるのに数百円から数千円しかかかりません。

Webのテクノロジーを使って、広告が「どのように見られたのか」を計測し、「反応が取れなかった原因はどこにあるのか」を特定することで、

このまま広告費を投入し続けるべきなのか?それとも先に広告を改善したほうがいいのかを的確に判断しながら進めていけます。

小さなテストを繰り返して広告や発信する情報を磨き上げていく

これがWebマーケティング成功の秘訣の二つ目です。

「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」

トーマス・エジソンのようなマインドセットでWebマーケティングに臨めば、必ず成果につなげることができるでしょう。

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