広告で重要なのは、反応の数より質

先日、こんな記事を見ました。

ネット広告で資料請求ボタンの「無料」を強調したら、申し込みが1.5倍になりました!

これが広告代理店なら「私たちが作った広告で反応率が1.5倍です!」と自慢げに成果をアピールするかもしれません。

しかし、喜ぶのはまだ早いです。

新規のお客さんの獲得はビジネスで一番難しいと言われることがありますが、初回限定で大幅な割引や無料お試しにすれば、比較的簡単に反応を得ることができます。

初回購入のハードルを下げてでも新規のお客さんを取りに行くのは、その後にある本契約や継続的な取引、高額商品販売のためです。

新規のお客さんがたくさん来たとしても、その目的が達成できなければ意味がありません。

10人お試しに来て、1人が本契約

よりも

3人お試しに来て、3人とも本契約

の方が優秀です。このように、広告の成果は反応率と言う表面的な数字だけを見ていると、判断を間違えてしまう恐れがあります。

ネットである程度自動化されているビジネスならまだいいですが、時間を切り売りするビジネスで「無料だから」「割引だから」という人を集めてしまったら致命的です。

実際、美容院やマッサージの業界では、フリーペーパーの初回限定クーポンを使って店舗を渡り歩く人たちに困っています。正規料金では利用しないので、次につながらないんです。

割引や無料を強調して反応した人たちが、果たしてその後の取引につながったのか?継続性はどうだったのか?つまり、顧客生涯価値を見なければなりません。

経営者の方は当然こういった視点で見ていますが、新規集客という限られた範囲でしか関わらない広告代理店が、そこまで意識しているかは怪しいところです。

集客やマーケティングを外注するときは、表面的な反応の数だけではなく、反応の”質”まで気にしてくれる所を選ぶようにしましょう。

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