成約率に最も影響を与えるオファー
オファーとは、
「このペンは1本100円です」
「この部屋は一泊1万円です」
のように、セールスの過程において、こちらが提供するモノと、その対価としていくら頂くかという「取引条件」を示すものです。
広告というとデザインやキャッチコピーが大切と言われますが、
と言われるくらい、実はセールスレターやセールストークにおいてオファーは重要です。
広告を最後まで読んでもらえたとしても、トークを最後まで聞いてもらえたとしても、オファーがダメだったら結局買ってもらえません。
サッカーで例えると、ゴール前まで行ったけどシュートを外す、のようなイメージです。
成約率の高いオファーとは
それでは、成約率の高い「良いオファー」とはどんなものなのでしょうか?
成約率の高いオファーを作るためのポイントを挙げていきます。
オファーのポイント① 価格
どんなに良い商品でも価格設定を間違えてしまうと、高いと感じて買う人が減ってしまいます。
では安ければいいのかというと、そうでもありません。安すぎると今度は品質などに不安を感じてしまい、やはり買う人が減ってしまいます。
ちょうど良い価格を設定するのは難しく、何度もテストを繰り返す必要があります。
ここでは出来るだけ早く適切料金を設定するための視点をお伝えします。
商品が与える価値を金額に換算する
商品を買うことによって得られる結果が金額に換算できる場合は、必ず金額に換算してどのくらいの価値があるのかを示しましょう。
あなたの商品が時間を短縮する、あるいは手間を減らすものなら、それを時給換算して、いくらコストが削減できるのかを示します。
「この商品を買うと毎月100万円、年間で1200万円のコストが削減できます。さらに10年間は使えますので、この商品には少なくとも1億2000万円の価値があります。」
もし得られる結果が数字で表しにくい場合、買わないことで失う機会や他にかかってしまうコストを示してください。
「この商品を買うと薬を飲まなくても良くなります。もしこの商品を買わず、薬を飲み続けることになると毎月薬代が5,000円かかります。年間にすると6万円、あと30年生きるとすると180万円もかかります。」
このようにすると、あなたの商品の価値をお金に換算することができます。
そして、その価値よりもあなたの商品が安ければ、買ったほうがいいと思わせることができるのです。
つまり、価格設定では
お金を割引で売る
ように見せられるかが重要です。
相手の支払い能力の範囲内にする
いくら価値のあるものでも、それを買うお金がなければ、どうあがいても買ってもらうことはできません。
アプローチしている相手の支払い能力がどのくらいかは考慮して価格を決める必要があります。
相手が何に価値を置いているか
アプローチしている相手が「安いこと」に価値を置いている場合は、いくら価値を伝えても結局は価格で決まってしまうことが多いです。
その場合は、できるだけ価格を抑える必要があります。
しかし、よほどお金に困っていない限り、多くの人が価格よりも得られる結果に価値を置きます。
価格に価値を置くお客さんはクレームが多かったり、次に繋がらなかったりと、あまり望ましいお客さんではない可能性が高くなりますので、出来るだけ価格に価値を置いていない人をターゲットにしましょう。
一般的に浸透している相場と比べてどうか
相場が世の中に浸透してしまっているものは、その相場を意識する必要があります。
例えば、本というだけで価格は500〜2000円くらいに決まってしまいます。
しかも本は、内容の質よりもページ数が価格に反映されるので、ページ数の少ない本を高く売るのは難しいです。
相場と異なる価格を設定する場合、高いなら高い理由、安いなら安い理由を述べる必要があります。
ビジネス戦略上の商品の位置づけ
もう一つ、価格を決める上で重要なのが、その商品が顧客獲得のための商品なのか、利益を得るための商品なのかです。
顧客獲得のための商品なら、顧客獲得コストと割り切って、あえて価格を安く設定することもあります。
オファーの要素② 特典
オファーを魅力的にする方法として、特典がよく付けられます。
ただ、何でもいいから付ければ良いというわけではありません。
オファーを魅力的にする特典には次のようなものがあります。
- あなたの商品を買うことによって得られる結果を100点から120点にするもの
- 買った後に発生する問題を解決するもの
- 商品を使うときに一緒に使うもの
相手が求めている結果を意識して、どうすればお得に感じてもらえるかを考えましょう。
オファーの要素③ リスクを取り除く
ほとんどの取引では、購入者側がリスクを負います。
「期待していた結果が得られない」
というリスクです。
セールスを成功させようと思ったら、
購入者のリスクを限りなくゼロする
ことを考えなければなりません。
よく使われるのは返金保証です。購入者の経済的損失というリスクを取り除くのに効果的です。
しかし、購入者が被る損失はお金だけではありません。
その商品を使った時間や労力、結果が得られないことで失う機会なども損失です。
それらの損失を被るリスクをあなたがどこまで取り除いてあげられるかで、オファーの魅力は決まります。
この、購入者のリスクを取り除くことをリスクリバーサルと呼びます。
日本語にすると
「リスクの逆転」
つまり、購入者のリスクを販売者のリスクに変えるということです。
返金保障するのは怖いかもしれませんが、結果をコントロールできない購入者はもっと怖いのです。
購入者は決断を間違えたとしてもお金は返ってきません。
あなたが心の底から購入者に良い結果をもたらしたいと願い、その想いがオファーを通じて購入検討者に伝わった時、そのオファーが受け入れられ、購入につながります。
リスクリバーサルの本質は、顧客が自分を選んでくれることに対する敬意であることを忘れないでください。